いいえ、会社全体ではなく事業場ごとに数えます。事業場かどうかは、主に場所で判断します。
「会社の人数をまとめて数える」と思われることがありますが
ストレスチェックの話になると、法人全体の人数を足し合わせて50人かどうかを考えればよい、と思われることがありますが、そうではありません。数える単位は会社ではなく、事業場です。たとえば本社と複数の拠点を持つ法人であれば、拠点ごとに、その事業場の人数を見ることになります。
その根拠は、昭和47年9月18日の通達(発基第91号)です。通達は、事業場の考え方を次のように示しています。
一の事業場であるか否かは主として場所的観念によつて決定すべきもの
つまり、同じ場所にあるものは原則として一つの事業場、場所が離れているものは原則として別の事業場として扱う、という判断が基本になります。法人が一つでも、法律の上では場所ごとに別の単位になる、という点がこの誤解の分かれ目です。
通達には例外の考え方も示されています。場所が離れていても、出張所や支所などで規模が著しく小さく、組織的な関連や事務能力などを見て一つの事業場というほどの独立性がないものは、直近上位の機構とまとめて一つの事業場として扱う、というものです。独立性を判断するための人数などの数値基準は、通達には書かれていません。そのため、個別の場所がどちらにあたるかは、通達の考え方に照らして一つずつ確かめる必要があります。
50人の数え方が関わる場面
50人という人数は、小規模事業場マニュアル p.6 では、労働基準監督署への報告が必要かどうかの基準として書かれています。報告の根拠は、労働安全衛生規則 第52条の21 です。
また、2028年4月1日以降は、ストレスチェックを実施する義務は事業場の規模に関係なくなります。そのため、50人の数え方は、主に報告の要否を考えるときに必要になります。
整理の順番は、次のとおりです。
- まず、どこまでが一つの事業場かを確かめる
- そのうえで、その事業場の人数を数える
自分の事業場が50人に近い場合も、法人全体ではなく、この順で見ていくと迷いにくくなります。