まず、申出をした人が面接指導の対象の要件に当たるかを確かめ、当たるなら医師の手配と日程の調整に入ります。申出を理由に、本人を不利に扱ってはいけません。
最初に確かめるのは「対象かどうか」
面接指導の対象は、高ストレスと判定された人すべてではありません。検査の結果、心理的な負担の程度が高く、面接指導を受ける必要があると検査を行った医師等(実施者)が認めた人です(労働安全衛生規則 第52条の15)。
会社は、誰が高ストレスかを自分では知りません。そのため申出が届いたら、実施者が必要と認めた人かどうかを、実施者に確かめる流れになります。申出の勧奨は、会社ではなく実施者が行うことができ(労働安全衛生規則 第52条の16 第3項)、指針では実施者が行うことが望ましいとされています(ストレスチェック指針 7(4)イ(ア))。
申出の宛先は事業者なので、申出によって、その人が高ストレスであることは会社に分かります。指針は、申出があれば、結果を事業者に提供することに同意があったものとみなして差し支えない、としています(ストレスチェック指針 11(3)ア)。
次に、医師と日程を決める
面接を行う医師は、実施者と別の人でかまいません(Q&A Q12-1)。産業医であることも、指針上は「望ましい」にとどまります(ストレスチェック指針 12(1)イ②)。
期限は、条文では「遅滞なく」です(労働安全衛生規則 第52条の16 第2項)。小規模事業場マニュアルの規程のモデル例は、面接指導の日時を「申出書が提出されてから30日以内に設定する」としていますが、これは例であって条文の日数ではありません(小規模事業場マニュアル p.36)。方法は、電話では足りず、映像で様子が分かる形が必要です(Q&A Q12-4)。
医師には、労働時間、深夜業の回数や時間数、作業態様、作業負荷の状況といった勤務の状況を渡します(ストレスチェック指針 8(3))。医師への情報の提供は法令に基づくもので、本人の同意がなくても第三者提供の制限は受けませんが、提供することを前もって本人に伝えておくことが望まれます(小規模事業場マニュアル p.21)。
申出を理由にした不利益な取扱いは禁止
条文が明文で禁じているのは、申出をしたことを理由とする不利益な取扱いです(労働安全衛生法 第66条の10 第3項)。申出を受けた担当者が、本人の評価や配置の話を持ち出さないよう、社内で徹底しておく必要があります。